小島よしおダイエット本の感想。「カロリー関係ねぇ!」はあり得ねぇ!

小島よしおさんの自身初のダイエット本「カロリー関係ねぇ!」を読んでみました。読む前は「なんか独特のアイデアとかで面白い内容があればいいな」と思ったのですが、まあその期待は裏切られましたね・・・。

それだけでなく、ちょっと疑問に感じる部分もありました。これから感想をつらつらと書いてみます。

 

内容は基本に超忠実

中身を読んでみると、最初こそ「あずき体操」やら「ブルトン・ストレッチ」やら出てくるのですが、その後はもうとにかくダイエットの基礎知識が続きます。

PFC(タンパク質・脂質・炭水化物)を意識しようとか、GI値の低いものを食べようとか、食べる順番に気をつけようとか、その他ダイエットの豆知識など・・・。おそらくダイエットの知識にある程度以上詳しい人にとっては、あまり目新しい情報はないと思います。小島よしおさんなりの独特のアイデアを少し期待していた私は、ちょっと残念でしたかね。

 

手堅い内容になったワケ

これだけ基本に忠実で手堅い内容になったのは、おそらく日本ダイエット健康協会とコラボしたからではないかと思います。

小島さんは去年、この日本ダイエット健康協会が行っている「ダイエット検定」の2級・1級に合格しています。この本の最初では、日本ダイエット健康協会の責任者からの言葉も掲載されています。

そして何より、小島さんの本の内容がダイエット検定用のテキストの内容に似てるんですね。例えばGI値の低い食品を勧めていますが、これは「低インシュリンダイエット」で一時有名になった永田孝行さんが協会の理事をやっているから、というのが大きく影響してると思います。

まあ協会とコラボしているのであれば、あまり無茶な内容は書けないですよね。少なくともそれが非常に手堅い内容になった理由の一つだと思います。

 

「カロリー関係ねぇ!」は言い過ぎ

「厳密なカロリー計算はダイエットに役に立たない」など、全体的に”カロリーよりもGI値など他の要素が大切だ”という風に書かれているようですが、これにはちょっと疑問を感じます。

カロリー収支が脂肪の増減に大きな影響をもたらすことは、今まで数々の研究報告から分かっていますし、ダイエットに成功したことのある人はそれこそ経験的に知っていることだと思います。糖質制限食で有名な江部康二医師も「糖質制限ダイエットはカロリー無制限ではない。あくまで厚生労働省のいう標準的な摂取カロリーが目安です」と自身の著書やブログで明言しています(おそらく「厚生労働省の・・・」っていうのはコレのことでしょうか)。

ダイエットに「カロリー関係ねぇ」ということはあり得ないのです。

 

ダイエット初心者には参考になる部分もある

というわけで私の感想をまとめると、

・内容は非常に堅実で、目新しい情報はほぼ無い
・カロリーを軽視している印象を受けるところは疑問

といった感じです。ダイエットにあまり詳しくない人は読んでみてもいいかもしれませんが、その場合は「カロリーなんて全く気にしなくていいんだ」という変な誤解だけはしないように気をつけてください。余計にダイエットで苦しむことになりかねません。